安部メガソーラー実証研究設備
(1)研究の背景
太陽光発電は環境に優しいエネルギーとして注目される一方、その出力は天候により大きく変動するため、電力系統に大量導入されると、電圧や周波数等、電力の品質に影響を及ぼす恐れがあります。
当社は、太陽光発電設備を沖縄本島電力系統に大量導入した場合の電力系統への影響把握を行うことを目的に、平成24(2012)年度から太陽光発電設備の出力特性および本設備が有している出力制限制御による電力系統の安定化効果の分析等の実証研究を行っております。
本実証研究は沖縄県の「沖縄スマートエネルギーアイランド基盤構築事業」を活用して設備を構築しました。
(2)安部メガソーラー実証研究設備の概要
沖縄県名護市の約27,000m2の敷地に、総出力1,000kWの太陽光発電設備を設置しました。年間想定発電電力量は一般家庭約300世帯分の電気使用量に相当します。
名称 | 安部メガソーラー実証研究設備 | |
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規模(発電出力) | 1,000kW | |
年間想定発電電力量 | 105万kWh程度 | |
モジュール | 総モジュール数 | 8,748枚 |
CIGS型太陽電池(※1) | 4,188枚(544.44kW) | |
アモルファスシリコン+ 多結晶シリコン 多接合型太陽電池 |
4,560枚(547.20kW) | |
運転開始 | 平成24年3月29日 |
(※1)CIGS型太陽電池とは、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)を原料とした太陽電池です。
(3)実証研究の概要
パワーコンディショナによる太陽光発電の出力制御
パワーコンディショナによる出力制限制御により太陽光発電の出力を抑制することで、電圧の上昇を抑え、また、出力変化率制御を行うことで、太陽光発電の出力および電圧の急峻な変動を抑えます。
(4)今後の展望
本実証研究で得られた知見をもとに、電力系統の安定運用が維持できるよう対策し、低炭素社会の実現に向けて引き続き取り組んでいきます。