電気をおくる
発電した電気をお客さまのもとへ届けるためには、送電線、変電所、配電線などの流通設備を経由する必要があります。当社は、地域の需要動向および供給信頼度を考慮しつつ、将来的にも電力の安定供給が確保できるよう、流通設備の保全、効率的な増強を推進しています。
充実したネットワーク
流通設備
現在、本島・離島を合わせた流通設備は、発電所と変電所を結ぶ送電線が架空・地中合計で1,234km(こう長)、変電所が130カ所、変電所とお客さまを結ぶ配電線が架空・地中合計で11,135km(こう長)に及びます。引き続き、地域の需要増や供給信頼度確保に対応した流通設備の構築を行っていきます。
給電指令所
給電指令所
お客さまの電気使用量を想定して、需給運用計画を作成し、安定した良質な電気を24時間コントロールしながらお客さまへお届けしています。電気は消費量と発生量を常にバランスさせる必要があることから、刻々と変化する電力需要に対応して、各発電所の出力調整や、送電線、変圧器などを通過する電力潮流の調整などを行っています。
電力輸送の動脈
那覇幹線洞道
沖縄本島の電力需要は、那覇市を中心とした中南部の都市部に集中していますが、大型電源施設は、需要地域と離れた中部以北に位置しています。よって、安定した電力輸送を行うため、設備の拡充強化を図ってきました。
自然災害等により一部の送電線路が停止しても停電とならないよう線路の2回線化や2ルート化を図り、電力の安定供給に努めています。また、送電鉄塔の建設が困難な場所では、地中管路や洞道(トンネル)を使い大量の電気を輸送しています。
配電設備の構築・運用・保全
配電線のメンテナンス
沖縄は台風常襲地域であり、強烈な風雨や飛来物等により、配電設備に甚大な被害をもたらすことが少なくありません。
配電部門では、沖縄県全体に膨大に広がる配電設備について、安定供給を行うために、過去の被害(停電)状況等を踏まえた自然災害に強い設備構築に取り組んでいます。
また、定期的に実施している線路巡視や点検により、異常個所の早期発見に努め、速やかな改修工事を行ない、事故の未然防止に努めています。事故により停電となった場合においても、各支店に設置しているコンピュータから、遠方操作ができる配電自動化システムによって早期の復旧が可能となります。
配電線地中化への対応について
地中化された道路
配電線地中化は、都市再開発などの社会資本整備に伴う街づくりが進められる地域、都市景観の向上が必要な地域等を対象に、1986年度から国土交通省を中心に全国規模の取り組みとして計画的に実施されています。
沖縄県においては、1991年度より全国規模の地中化計画へ参画しており、県内自治体の取り組みのもと実施される地中化と合わせ、2022年度までに約123㎞の地中化が完了しています。また、今後約189㎞の地中化が予定されています。